mibotが「今日より明日が良くなる」世界を創るまで、そしてその先の未来までをありのままにお届けするmibotタイムズ。
これまでハードウェア中心の発信を続けていたKGモーターズですが、本記事ではあまり語られてこなかった「mibotがロボットである理由」を軸に深掘りしていきます。
CEOくっすんが考えてきたmibotの「相棒化」の真相、そしてその構想とは?
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【そもそもなぜ語られてこなかったのか】
YouTubeやmibotタイムズでも、これまでmibotに関して公開される情報はハードウェアに関するものばかりでした。
しかし、このmibotはモビリティであり「ロボット」でもあります。
ハードウェア以外の革新的な側面を考えながら開発をしているものの、まず何よりハードウェアをしっかり安全にすること。これを何よりも大事に情報の公開も進められてきました。
まずは“乗り物としての信頼”を固めることが最優先。
そして、KGがやろうとしている「ロボット化」は、革新的な部分が多いテーマ。つまり、特許に関わる問題です。とはいえ黙っていては伝わらない──そこで「可能な範囲で開示する」方針に舵を切りました。
【mibotが相棒になる未来へ】
インターネットが普及し、便利になったこの時代。正直家から出なくても、生活できてしまいますよね。
それでもくっすんが考えるのは「好きに移動をし、人の流れが活性化すればするほど、世の中は良くなる」ということ。
mibotと触れ合いたい、mibotと出かけたいとユーザーが思ってくれれば、移動のきっかけになる。
単なる移動手段ではなく「相棒になる」が実現できれば、今日より明日が良くなる未来を作れる。KGモーターズはそう考えています。
では、色んなモビリティがある中で、なぜmibotならその未来を作れるのか?理由は、mibotの特徴である「1人乗り」「閉鎖空間」にありました。
他の誰が乗るでもない、あなただけの乗り物の中で行われる言動は、その人の極めてパーソナルな部分を引き出します。
そのパーソナルなデータを学んでいったmibotは“その人のためだけに”最適化が可能。だからこそ、「自分のmibot」と「誰かのmibot」は、乗れば乗るほどまったく別のmibotになっていくんです!
くっすんがmibotを作る時から決めていた「mibotの相棒化」はただの情緒的価値だけではなく、パーソナルデータを活用してのもの。つまりSDVだからこそ叶えられること。
そのために欠かせない技術である「ソフトウェア」のことを、KGのソフトウェアを支える三銃士とともに紹介します。
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【ソフトウェア三銃士が創る核】
mibotは「小型EV」というハードウェアの枠を超え、ソフトウェアが車両の存在意義を創る「モビリティロボット」として開発されています。その実現を支えているのが、3人のエンジニア―通称「ソフトウェア三銃士」です。編集担当が勝手に名付けました
魂を吹き込む ― 車体制御の「うえさん」
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うえさんは、SDV開発領域における車体制御システムのリーダー。彼の役割は、mibotに「魂を吹き込む」ことだと言います、
現代の車両はほぼすべてコンピューター制御であり、ソフトウェアなしでは動かない存在。例えばブレーキ動作や電源投入といった基本挙動も、ソフトウェアが条件を満たさなければ動作しません。
さらに「もし故障したらどう止めるか」といった、本来なら起こらないであろう部分までもを担う部分。うえさんの担う制御というのは、まさにクルマの魂です。
つまり車両を動かすためには、この制御が必要であるということ。
mibotでは従来の小型モビリティに多い簡略化された制御ではなく、自動車と同等の制御レベルを採用しています。
そもそもなぜ簡略化されているのか?というと、小型モビリティだからこそのスペースやコストの問題があるから。
それでも「mibotの相棒化」を叶えるために安全性を担保しつつ、膨大なデータを高精度に収集できる基盤を備える。そうして第二のステップ「情報の橋渡し」へと進んでいきます。
情報をつなぎ、伝える ― 車載HMIの「たーそ」
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うえさんが作り上げた制御データを「人」と「クラウド」に橋渡しするのが、たーそ。彼の役割は「デパートのインフォメーションセンター」とのこと。彼は本気で…言っています
人への橋渡し
mibotはすべての情報をディスプレイに集約しています。HMI(Human Machine Interface)では、車両状態をディスプレイや音声でユーザーに伝達するので、直感的にわかるUI/UXの構築も彼の役割。
クラウドへの橋渡し
通信面では、クラウドにデータを送り込みAIに活用させる役割を担います。ここで重要なのは「何を送るか」。数値データだけでなく、画像・音声といった非構造化データを扱う必要があり、そのため通信量・セキュリティ・暗号化といった課題をクリアしなければなりません。
彼自身が例えた「デパートのインフォメーションセンター」のように、ユーザーの行動を理解し、必要な情報を選び、最適に伝える。mibotという車両クラスという様々な制限がある中で、そのバランスを設計しているのがたーその役割。
ただつなぐだけでなく、「どのデータを、どう加工して伝えるか」。これによってmibotは、単なる車両ではなく進化し続ける存在となります。
心を育てる ― AI・認知発達ロボティクスの「ほりいさん」
タップしてほりいさんインタビューのnoteへ
最後に、収集したデータをもとにmibotを「相棒」へと育てるのが、研究者のほりいさん。ユーザーとの日々のやりとりを通じて「心」を吹き込むことだと話します。
彼の専門は「認知発達ロボティクス」。人間が子どもから大人になる過程でどのように学び、世界を理解していくのか―その仕組みをロボットで再現することで、人に近い「心」をロボットに持たせること。
まさに、mibotの相棒化の核です。
では、mibotに心があるとどうなるのか?例えば…
・乗り心地の好みを学び、「今日はゆったり走ろう」など話しかけてきたり
・会話のトピックからドライブ中の会話を弾ませたり
・いつもの移動ルートを学び「いつも山道だから、今日は海沿いを走ってみませんか?」と提案してきたり
単なるAIアシスタントではなく、「ユーザーの感情に寄り添い、共に成長する存在」であることが大事。
数値データだけではユーザーの感情や嗜好は捉えられません。走行中の発話、車内での振る舞い、走行環境といった多様なデータを機械学習にかけることで、パーソナライズされた知能を育てていくという技術を担っています。
mibotがたった1人のユーザーのためのモビリティへと進化するには、「心」が必須なんですね。
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三銃士の連携が描く未来
魂を吹き込むうえさん。デパートの受付のたーそ。心を育てるほりいさん。
この3人が担う一本の線が、mibotを単なる移動手段ではなく「あなたのためだけの相棒」へと進化させていくのです。
「自分のmibot」と「誰かのmibot」がまったく違う存在になるのは、三銃士が紡ぐソフトウェア開発の積み重ねによるもの。その先にあるのは、パーソナルモビリティの枠を超えた、相棒という存在。
そんな未来を考えると、ちょっとワクワクしてきませんか?